小さく豊かに暮らす家

通りに面した2階建ての家。

屋根を通りに向かって斜めに下げたことで、道から見ると平屋のような落ち着いた佇まいに映る。高さを抑え、町並みに馴染む外観。

小さくも豊かに暮らせるよう、造作家具を作り込み、居場所が自然に生まれるよう細部にまでこだわった。たとえば、クッションの固さやサイズ、角度にまでこだわってつくった造作ソファ。その背面にはカウンター席を設け、読書や仕事、食事、お茶と、さまざまな使い方ができる。収納も兼ねたタイル貼りの造作テーブルはパン作りが趣味の奥様のこだわりが詰まっており、料理をする時間そのものを楽しむ家具であり、空間になった。

センスのよい二人が選ぶ椅子や照明が自然素材の空間にしっくり馴染み、落ち着きを感じさせる。2階には主寝室のほか、大きめのウォークインクローゼットと、将来に備えた個室をひとつ。バルコニーは設けず、布団干しのスペースだけを最小限につくった。

小さく整え心地よく暮らす。その心地よさが、町の風景にそっと溶け込んでいる。

2021
焼津市

住んだあとの話
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